人事制度の等級制度内で選択肢の1つである職務等級制度。職務等級制度とは何か、取り入れるとどのようなメリットがあるのかをご紹介します。職務等級制度を採用するか参考にして決めていきましょう。
職務等級制度とは
職務等級制度は、従業員が行う職務のレベルを基準にして等級を決定するという制度です。仕事の内容を細かく分けて、その作業内容が会社に対してどんな効果をもたらすのかで等級を定めます。
職務の価値が高い人ほど等級も高くなるほか、職務の価値が賃金に直結しているというのが職務等級制度の特徴です。任せたら終わりではなく、任された仕事をしっかりできるかも見られています。本当に認められるのは、任せられた仕事をしっかりと最後までこなしたときです。
職務等級制度は、欧米で導入されることの多い制度です。社員を評価するのに必要なのは職務に対する成果で、属人的な要素が介入することはありません。アメリカでは人種差別で企業が訴えられるリスクもあるため、職務内容単体で評価できるこの制度は主流になっています。
職務等級制度のメリット
職務等級制度は、職務に応じた成果を支払うという方法です。そのため上の役職に就かないとなかなか賃金は上がりません。さらに上のポスト数は無限ではないため誰でも昇給するということはできません。この特徴から、職務等級制度は、会社目線人件費を抑えられるというメリットがあります。
給与と労働の関係もはっきりさせることができます。与えられた仕事をこなせばいいわけですから、社員目線残業を強制させられる心配もなくなります。職務等級制度の活用次第では会社は社員に理想的な行動を示すことができるので、企業理念を浸透させやすいというメリットもあります。